GAMEJOB MAIN  
Home | ログイン | 会員登録 | オプションサービス | サポートセンター | GAMEJOBご案内  
 個人会員
 企業会員
 教育機関会員
  GJインフォ
GJ コミュニティ
フリートーク
ポートフォリオギャラリー
デザインギャラリー
その他のギャラリー
GJ 特集
GJコンテスト
コンテスト概要
今までのコンテスト
GJ レポート
リアルタイムGM
トップランナーの肖像
GJ 情報センター
検索キーワードランキング
GAMEJOB アンケート
ゲーム・アニメ業界ニュース
コンテスト・セミナー情報
ゲーム関連社リンク

 
1984年の設立以来、特に映像作品の分野において素晴らしい成果をあげ続ける株式会社ガイナックス。 その業績は無論、優れたクリエイターが生み出す作品そのもののグレードによる。
だが、かといって クリエイターは単独でそれら作品を作り出せたわけではない。創作のスケジュールやマネージメント、 人材管理をバックアップするスタッフの力があってこそ、作品はかたちを得ることができるのだ。
今回は、そんなバックアップ作業をおこなう制作部のリーダー、白石直子さんから話を聞いた。
トップをねらえ2! トップをねらえ2! トップをねらえ! 綾波レイ
【インタビュイー紹介】
白石直子
株式会社ガイナックス・アニメ制作/制作プロデューサー


アニメーション作品制作のスケジュールやマネージメントを管理し進行させる部署のリーダー。
ガイナックスでは従来、セル画制作などアニメーション制作の実作業を多く外注に預けていたが、最近になって自社内に実制作部門を設立した。その部門の実質上の起案者であり、部門の人材の採用や運用も担っている。
「仕事を仕事として捉えつつそこに楽しみを見出すことがプロへのファーストステップ。」

question制作を管理する立場から見た時、制作現場に長くいることができる方、あるいは短期間で去られてしまう方、それぞれに特徴的なものはあるのでしょうか。

絵を描くことが好きだったり、現場の雰囲気が好きだったり、人によってまちまちですが、どこかに楽しみを見出せる人が残りますね。

question―「楽しい」ということの解釈は広いのですが。

もうこれは、アニメ制作に限らず、単純に「やり甲斐」みたいなところであったり、「好き」っていうところであったり(笑)。
ただ、アニメーションの現場というのは、単価が安いんです。他の業界を知ってる方から考えると、多分、信じられないような額だったりはするんですよね。

なので、本当に「好き」という趣味だけで残っていくのは、難しいんです。
「好きだから、お給料は少ないけれども、ずっと続けていきたい。これを“仕事”にしていきたい。“仕事”にしていくためには、どうやればいいんだろう」っていう風に試行錯誤を繰り返している人の方が長く残りますし、大成もするという感じです。
その点、積極性のある人を評価するっていう現場ではあると思うんですよね。


question白石さんご自身は、現場というよりは管理者的な「制作部」の方ですよね。そこで白石さんがご自身で見つけられた「楽しさ」というものは、たとえば具体的にどんなものなのでしょうか。

制作っていうのは、スケジュールやお金の管理ですよって割り切られてしまうことが多いんですけれども……実はうちの会社って、私が今、回している『トップをねらえ2!』という作品が動きだすまで、制作現場そのものはなかったんですよ。

全部を外の会社に「お願いしまーす」って出していたんですね。で、そこに「制作現場を作りましょう!」と。その、“ないところにひとつのものをつくっていく”っていうのは、やっぱりクリエイターの楽しみだと思うんです。
私自身は今はもう、それが楽しくってしょうがないという感じですね。


questionそうやって楽しさは個々見つけるべきだし、見つけられないと……

続かない、ということですね。
そして、“楽しい”と思うことと、“好き”と思うことに関しては、なるべく発言をする。そして、発言をしたことに対しては、自分で責任を取る。そういうことをちゃんと続けていければいいんじゃないかと思いますね。

うちの会社は割と現場を重視してくれる会社ですから、「こういうのがいい」「ああいうのがいい」……好きなように言っていただいても、その意見を反映したものが何かしらご提供できると思うんですよ。

question「ここにだけは楽しみを感じられちゃ困る!」みたいなものは、あるんでしょうか。

うーん……と(笑)。アニメーターさんに関して言うと、フィルムを創る立場で、彼らの頑張りがフィルムに大きく影響するんです。けれどもその一面、単純に言うと“素材の提供者”だという部分が、あるんですよ。で、その素材を、なるべくいい物にしようっていう努力は“買い”なんですけれども、単純に「これをより良い物にすれば、後はどうとでもなる」っていう引っ張り方は困りますね。「質が高ければ、どうやっても売れるでしょう?」というわけではないので。

確かにそれは一理あるんですけれども、発売が遅れるっていうことは、イコールお店を押さえた時期がずれてしまうことなので、お店に置いてもらえる本数が変わってしまう。ということは、やっぱり売れなくなる。そういう現状はあるわけです。
だから、こだわりたいっていうところとスケジュールのせめぎ合いで、こだわりたいっていう方だけを採られてしまうと、キツいかなぁ……っていうことは、ありますね。

売れることで強くなることって、たくさんあるんですよね。作品の大きい小さいっていうのは、あんまり私は気にしたくはないんですけども、それでもやっぱり、売れることによって、影響力は変わるんです。それが現状としてある以上、一本でも多く売れた方がいいと思うし、たとえ売れなくても、見てくれる人は多い方が確実にいいと思うんですね。

クリエイターさんに”売る”ことだけを考えられてしまっても、困るなぁとは思うんですけれど(笑)、その点は少しは念頭においていただきたい、と思っていますね。

▲ページトップへ
「“暮らしていく”ということ――その自覚がひとを大成させる。」

question現場でのキャリアが長い方の中でも、活躍できる方・できない方は分かれていくようですが。 仕事という感覚と、それを楽しむということのバランス感覚が良い方が活躍されているのではないでしょうか。

仕事でやっていくっていうことがどういうことかというと、“それで自分は暮らしていかなきゃいけない”ということだと思うんですね。
たとえば普通、アニメーターさんっていうのは、皆さん出来高制なんですよ。それを考えると、ちゃんと暮らしていくためには、ある程度の量をこなさなきゃいけない。

量がこなせないのであれば、ものすごく巧い原画さんになって、「あなたはここだけやってくれれば、もうこれだけを毎月出しますから」って言う風に言われるほどにならなければいけない。どちらかだと思うんですよね。
“好き”ということだけでやるよりは、“暮らしていけるかどうか”というところが、やっぱり、ポイントになってくるんじゃないかなあと思ってます。
“好き”だけの人たちっていうのは、“自分でやっていきましょう”“ずっとそれで暮らしていきましょう”っていう自覚が少ないので、実は、あんまり大成するっていうことは考えられないんですよ。


question“仕事”と“好き”のバランスを取っていく能力は天性? それとも習得可能なものでしょうか。

ごく稀に天才の方っていらっしゃるんですよ(笑)。この人はもうホント楽しみ方の天才だな、って思える方がいらっしゃるんです。
でも、習得は可能だと思うんです。というか私は思いたいんですけれど。
普通の方も、努力をすることである一定のところまでは誰でもいくんだと思いたい。

ただ、習得をする気がある・ないという区切りでは、はっきり別れますね。
気分の持ちようだったりとか、向上心の問題だったりとか。
一番初めの時っていうのは、皆さん「やりたい!」っていうところがあって入ってらっしゃるわけですから、その段階で向上心って、少なからず皆さんにはあると思うんですよ。

初めてやる仕事って、やっぱり嬉しいじゃないですか。
それを続けられるかどうかということですね。


question仕事を求めにいらっしゃる方々がいらした時点で、そういった将来の芽のようなものは、結構見えるものですか?

動画さんに関しては、もうデッサンを見た段階で決めてしまうようなところがありますね。やっぱり一日では描けないんですよ。ちっちゃい頃からずーっと、ひたすら描き続けてきた結果が“今”だと思うんで。

私が面接をしているのは制作部だけなので、制作部に関して言うと、「一回ちょこっとおしゃべりをしました」っていう面接だけだと、ちょっと怖いっていうのが、正直なところ、あります。

いつもだいたい、面接時間一時間から一時間半……下手すると三時間ぐらいかかってしまうこととかもありますから、しゃべる量は半端じゃないんです。なるべくいろんな話は振りますので……本人が今、興味をもってるものとかを広く知りたいなあと思って、けっこうぶっちゃけた話もしますし。
普通に考えるよりはいろんな情報収集をしているんじゃないかと思うんですね。
ただ、それだけでもやっぱりわからなくって(笑)。

自分で仕事を探せるかという問題もありますし。
こういうことはやっぱり、入ってみてもらわないとわからないというのがあって。うちでは一応、新卒の方に関しては、面接を通った方には九月ぐらいに、第二次試験というかたちで、二週間ぐらい試用で入っていただくんですよ。そこでの働きを見せていただいて、最終的に十二月ぐらいに内定を出すっていうかたちを採らせていただいてます。


question中途の方も採られるんですか?

制作部に関しては、今のところ中途の方っていうのは、ま、私が中途なんですけど(笑)、私と、もう一人。今、制作部全体で十人いるんですが、その二人だけですね。中途で入ってきてるのは。

基本的には、“外”を知っていると、やっぱりそこと比べてしまうんですよ。で、うちの会社っていうのは、割と作画さんが強い会社で、どこまで作画さんに合わせられるか、ってかたちを採るんですね。スケジュールが先ずありき、っていう風に、あまり、強制しないんですよ。まあ、お尻がその分、泣くんですけど(笑)。

だから、普通に“外”の人たちが入ってきちゃうと、まずそこで反撥が結構、大きくあると思うんですね。
それに、私自身が“お給料をいただいてるっていうのはどういうことか?”について、“単価で計り知れない仕事をやるってことでしょ?”って思っているんです。

「これもやる、あれもやる、それもやる。これも人が足りないから、じゃあやる」っていう風に。仕上げさんで人が足りないっていったら色を塗ったりとかもしますし、設定がラフでしか上がってこないっていったら、動画出身の制作が色指定用にクリーンナップやったりするわけですよ。自分が多少でも得意とするところは自分でどんどん仕事に変えていく。

これを全部単価で計算するのは面倒臭いから給料でいいですよ、って、そういう感覚なんです。制作部の人間としては、何でもかんでも仕事にして、足りないところに手を貸していって、それでスケジュールがちゃんと回っていくんだったら、それでアリかな……っていう感覚を、もってるんですよね。

そういう考え方をしてくれる人であれば中途採用でもいいんですけれど、普通、そうして制作が仕事を抱えてパンクしてしまったらそれこそ問題なので、自分から抱えちゃう人ってやっぱり少ないと思うんです。
ただガイナックスっていうのは、制作が「これ、ツマンない。面白くない」って返すことが可能なんですよ。コンテを見た時に「これ面白くないよ。もうちょっとこういう風にしたら?」とかっていう話を、割と、できる。

それを聞いてもらえるかどうかは監督の判断になってくるんで、聞いてもらえない時もありますけれど、そういうことを割と言える会社なんです。ただ、それを言う為には、やはり普段からのコミュニケーションの他に”積極的に作品に参加する姿勢”が必要だと思っているんです。 そう考えると、新しい人を入れた方が、うちに合ったように育てられるかなあ……という感覚は、強いです。

questionつまり、ガイナックスを中途で目指す人は、前のことは一遍捨てろ、と。

はい、そうですね。少なくとも制作部に入るなら。
後は多分、私がホントに鬼みたいな(笑)上司だと思うんで(笑)……「働けよ!」っ”普通”に要求することへ「それは要求しすぎ!」とよく返されるから、外を知ってる人はケンカをする覚悟をもって入ってきてもらわないと(笑)。


questionケンカはアリですか。

ケンカはアリですね。正しいと思えば、私もそっちに鞍替えしますので。はい。
私は理詰めのタイプなので、理屈で言い負かすことができれば、おっけーです……っていう話でもあります(笑)。

▲ページトップへ
「部署や役割の枠を超えたリレーションで作品をより優れたものに。」

questionこれから制作を志す方に一言送るとしたら、それはどんなことばでしょうか。

アニメは多数の人が関わって、一本のフィルムになります。“みんなで作る”というところに、楽しさをみつけてくれると良いなーと思います。

question「みんな」ということばには、割と曖昧な性格がありますが。

そうですね。えーと……たとえば、一本の作品が、コンテが上がった状態から始まるとして、関わってくるのが演出さん、作監(作画監督)さん、設定を書いてる方たち、で原画さん動画さん仕上げさん撮影さん背景さん、その辺までずらぁっと関わってくるんですよ。もちろんその前に、シナリオを書かれる方もいらっしゃいますし、コンテを書かれる方もいらっしゃる。当然、その企画を立ち上げるプロデューサーがいたり、そこに出資をする方がいたり。出来上がった物に関しては、それを売っていく方たちがいて、宣伝していく方たちがいて、で更に(笑)、登場するキャラクターを基に商売を考える方がいたり……。いろんな方がいるわけですよね。

それがアニメの醍醐味だと思うんですよ。
うちの会社内の現場だけで50名以上いるわけですから、下手すると二百名三百名っていう人が関わってくるわけです。自分独りだけでやるわけじゃないんですよね。

それはもうケンカになることもあるし、一緒に苦汁を嘗めて(笑)、できあがった時に「バンザーイ!!」っていう話になることもありますし。

questionマーケットの方も含めて、「みんな」っていう意識で、

そうですね。人それぞれ、考えてることって違うと思うんですよ。で、その人たちが集まって創るから面白いんだと思うんですね。バラバラの意見を、最終的には監督が一つにまとめる訳ですけど、どれだけ沢山の意見を頂いたか、反映されたかというのが作品の深みになってくるんだと思うんです。だから現場では現場の立場の意見、マーケットならマーケットの立場の意見を貰えたほうが絶対に良い。
独りがフィルムになるんだとしたら、それは個人で制作されればいいわけですよ。何も周りの人たち巻き込むことはない、これっぽっちもなくって。

そういう風に考えた時に、“制作だから”とか“動画だから”“仕上げだから”とか、役割でパッと分業してしまうのではなく、「同じ作品を面白くしたいよ」っていう風に思いを基調に、どんどん意見を言っていくべきだろうなあ、と思う。
自分のワガママで「これつまんないからイヤだ」と言ってるとすれば、聞かれるわけはないと思うんですけれど、それが作品に対して良かれと思って言ってることであれば、その時に実現しようがしまいが、次からもちゃんと話は繋がっていくんですよ。

ただ誰かに言われたことを何でも聞いていくっていうよりは、ひととひととで、みんなで創っているものである以上、その時に自分が“正しい”と思うことに対して、“正しい”と言い続けないといけないと思うし。対立するということも、結果としてちゃんと繋がれれば、面白さのひとつになっていくかなあ、と思いますね。

で、結局そうやって繋がっている輪っかというのが、会社っていうものなんだと思うんです。外にもおつきあいのある会社はいっぱいあるんですけれども、一つの会社の中に、人がこれだけ人数いるっていうのはどういうことなのかっていったら、みんなで文句を言い合ったりとか(笑)、夢を語り合ったりとか……そういうことだと思うんです。

▲ページトップへ
photo1 photo2
ガイナックス作品の優秀さは、さまざまな賞の獲得からもよくわかる。それを裏から支えるのが制作部の仕事だ。 “萌え”を市場に認知させたのは、あるいはガイナックスの一連の作品かもしれない。ピュアな感性こそ市場の支持を得る。
【会社概要】 株式会社 ガイナックス GAINAXバナー
1981年日本SF大会(DAICON3)主催者グループに加わった学生たちが中心になり、劇場用長編映画『王立宇宙軍』制作のために1984年(昭和59年)12月24日設立。

山賀博之を代表として、庵野秀明、赤井孝美ら時代をリードするクリエイターたちを取締役に戴き、実験的な部分を多く含む映像作品やゲームソフトを多数リリース。その何作もがヒットとなる。

代表作品『王立宇宙軍〜オネアミスの翼』(劇場用長編アニメーション)『新世紀エヴァンゲリオン』TVアニメーションシリーズ『ラブ&ポップ』(劇場用長編実写映画)『プリンセスメーカー』(ゲームソフト)他多数。
> 企業情報の詳細を見る
過去の記事一覧
とにかく現場の雰囲気を伝えたい。 [08.08.05]
<株式会社工画堂スタジオ>PCゲーム黎明期からリリースし続けている老舗企業のこだわり [08.03.28]
<アラリオ株式会社>業界未経験から飛び込んできた! [08.02.06]
<NHN Japan株式会社> 総合力を養うQAという仕事 [07.10.17]
<ロックワークス株式会社>ユーザーの熱量と一体感を味わえるのが... [07.08.30]
    1  2  3    

| 会社紹介 | 事業提携 | プレスリリース | サイトマップ | プライバシーポリシー |

COPYRIGHT 2006 INOXIA JAPAN CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
本サイトは、Internet Explorer 6.0以上とFirefoxでご利用いただくことができます。
他のブラウザではサービスを正常にご利用頂けない場合があります旨、予めご了承ください。